このようにヒアルロン酸注射はさまざまな悩みを解消させることができるのです。
ヒアルロン酸注射の適応部位
ヒアルロン酸注射は基本的にはどの部位にも注射することはできます。ただし、注入する目的によってヒアルロン酸製剤を使い分ける必要があります。
ヒアルロン酸の吸収と効果の持続
注射したヒアルロン酸の吸収される期間というのは、ジュビダームシリーズは概ね1.5〜2年と言われれいます。
そのくらいの月日をかけて少しずつ分解・吸収されていくのです。そこで勘違いしてはいけないのが効果の持続期間です。「吸収期間=効果の持続時間」ではありません。体の中に残っているヒアルロン酸というのは、周りを少しずつ削られながら、分解・吸収されていきます。ある日を境に急激に分解が進むことではありません。毎日少しずつ吸収されていくのです。
一般的に半分、約50%のヒアルロン酸が吸収されると効果が少なくなってきたと感じる方が多い傾向にあります。そのため効果としては1年は持続すると考えて良いでしょう。
全てが吸収される前、少し残っている状態の時に継続注入すれば、大きな変化を感じることなく若さ、美しさを維持できるのでお勧めです。
ヒアルロン酸注射のメリット〜 MERIT 〜
ヒアルロン酸注射の副作用〜 SIDE EFFECTS 〜
手軽さだけが強調されているヒアルロン酸注射ですが、トラブルも少なくありません。もちろん、外科手術に比べれば傷跡やダウンタイムの心配がない治療ですが、引き起こす副作用、治療によるリスクには軽微なものから重篤なものまで幅広いのしっかりとした注意が必要です。ここではヒアルロン酸注入のリスク、副作用についてご説明します。
軽微な副作用
ヒアルロン酸注射に起こりうる軽微な副作用というのは、時間の経過で解消するものですのであまり神経質になる必要はありません。
内出血・注射痕
ヒアルロン酸注射ですので、皮膚表面に注射する以上、注射痕や内出血を引き起こすリスクはゼロではありません。内出血を作ってしまった場合、早ければ1、2日。程度によっては4〜5日かかってしまうことがあります。皮膚の薄い人などは十分注意する必要があります。
腫れ
基本的に腫れることはありません。しかし、目元へのヒアルロン酸注射は腫れてしまうことがあります。数時間で改善します。
赤み
ヒアルロン酸を注射した部分に一時的に炎症を引き起こすと赤みを作ることがあります。数時間、1日程度で改善します。
このような軽微な副作用は数日で解消しますので様子を見ていただければと思います。
重篤な副作用
実はヒアルロン酸注射で一番恐ろしいのが重篤な副作用です。万一この副作用を引き起こすと取り返しのつかないことに陥る場合があります。
ミミズ腫れ
皮膚の浅い層に注入するなど技術的な問題と治療適応の判断ミス、使用するヒアルロン酸製剤の選択ミスによって引き起こすトラブルです。時間の経過で改善はしますが、非常に時間がかかるのと、ヒアルロン酸分解酵素の効果が弱い傾向にあります。最悪の場合、周辺組織に色素沈着を引き起こし、数年経過しても消えなかったという報告もあります。
当院ではレスチレン・シリーズのヒアルロン酸を使用し、浅い層への注入を可能にしていますのでご安心下さい。
皮膚の壊死
ヒアルロン酸が直接皮膚にダメージを与えるのではなく、血管の損傷、ヒアルロン酸の注入過多による血流不全を引き起こし、皮膚が壊死してしまったというトラブルです。これは鼻先、眉間周囲など本来ヒアルロン酸を入れてはいけない部位に注入してしまったことによるトラブルであったり、過剰な注入によって引き起こしやすいトラブルです。
やはり入れてはいけない部分には、入れてはいけないという原則を守らない医師によるトラブルです。
失明
上瞼の凹みの改善目的、鼻根部周辺へのヒアルロン酸を大量に注入した際に血管内にヒアルロン酸が入ってしまい視神経に障害を引き起こしてしまったトラブルです。通常では考えにくいトラブルですが現実に引き起こされています。
このようにヒアルロン酸注射には外科手術よりも恐ろしいトラブルが潜んでいるのです。ただ、これらの状況に陥るには医療機関側の診療体制、治療後の速やかな対応不足、医師の経験が影響しているので本来であれば十分防ぐことができていることです。
痛みについて
ダウンタイム
慶友形成クリニックのヒアルロン酸注射
私たちのこだわり〜 COMMITMENT 〜
痛みに対する取り組み
安全への取り組み
ヒアルロン酸製剤〜 FORMULATION 〜
当院で使用しているヒアルロン酸製剤はアラガン社のジュビダーム・シリーズを中心に安全なヒアルロン酸製剤を使用しています。また、製品の納入についても全てメーカーから直接の購入もしくは信頼できる経験実績の豊富なサプライヤーからしか納品しておりません。安心して治療を受けて頂けます。
ヒアルロン酸製剤ジュビダーム・シリーズ
アラガン社のジュビダームシリーズ。厚生労働省が美容目的として承認したヒアルロン酸製剤です。DCリンクなど架橋矯正を複合させることで、製品そのものの柔らかさを維持しながら体内の残存期間を長くできるようになりました。
ヒアルロン酸製剤レスチレン・シリーズ
日本ではガルデルマ社のレスチレンシリーズが承認を受けています。そのシリーズの低濃度のヒアルロン酸製剤が、レスチレン・ビタール、ビタールライトです。水光注射や涙袋形成の目的として使っています。非常に柔らかく皮膚の浅い層に注入しても不自然になることなく自然に仕上がります。
形状を整えるヒアルロン酸とは違いスキンケア、皮膚の浅い層への注入を目的としたヒアルロン酸です。
使用量と効果〜 EFFECT 〜
ヒアルロン酸注射を受けたいと思っている方にとって一体どれくらいのヒアルロン酸を使うんだろう。
どれくらい使えば自分の思い描く仕上がりになるんだろう。そういったヒアルロン酸の注入量に対する不安や疑問はあると思います。実際、1mlという量もどれくらいかわからないと思います。
ヒアルロン酸の量を体積で考えると1mlというのは1㎤という大きさになります。1㎝角の立方体を想像して下さい。(実際に1㎝って結構な大きさです。)
例えば鼻を高くするとした場合、1センチの高さを表現するのというのは現実的ではありませんし、せいぜい3、4㎜の高さというのが一般的です。鼻根部に注入するとしても長さは3㎝もありません。仮に長さを3㎝、幅を1㎝として考えた場合でも、3㎜以上の高さ、厚さを表現できるのです。もちろん、横に流れてしまうロス分のヒアルロン酸もありますがそれでも1mlの量というのは非常に多い量になるのです。
鼻の高さで必要なヒアルロン酸量を言うなら1mlというのは十分な量であるとお考えください。
治療の流れ〜 FLOW 〜
SETP 1診察・カウンセリング
カウンセリングではどういった症状でおなやみなのか、どのような仕上がりを求めているのかということをお伺いします。その上でヒアルロン酸の適応の有無、治療適応についてご説明します。また、ヒアルロン酸注射のリスクや経過や効果の持続等についてもご案内します。
ヒアルロン酸注射を受けるか否かはその上でご判断いただければ構いません。「カウンセリング=ヒアルロン酸注射」を前提にしている訳ではありません。カウンセリングは今のあなたの状態、ヒアルロン酸注射で満足することができるのかということを判断したり、治療のリスクや注射後の経過など等を説明する場です。
質問や不明な点などございましたら遠慮せずにご質問ください。
SETP 2麻酔
ヒアルロン酸注射の前に表面の麻酔をしていただくことを推奨しています。もちろん、ご希望に応じて麻酔処置なしでもヒアルロン酸注射は可能です。麻酔クリームを塗って60分程度別室でお待ち頂きます。
SETP 3ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射そのものは部位や範囲によっても違いますが、通常5〜10分程度で終了します。注入時は鏡で見ながら仕上がりに納得のいくよう進めていきます。そのため結果・仕上がりには十分満足して頂けます。
注入後はメイクをしてそのままご帰宅していただけますが、注入部位や量によっては少しお休みいただいてご帰宅していただきます。
SETP 4経過観察
初めてヒアルロン酸注射を受けていただいた方は注入2週間以降で一度状態を診せていただきます。継続注入されている方は何かあればすぐに診察いたします。
継続注入については注入したヒアルロン酸が全て吸収されるのではなく、効果が衰えたなと感じた頃に注入することが望ましいでしょう。
費用・料金
PRICE
慶友形成クリニックのヒアルロン酸注射の費用をご案内します。ヒアルロン酸注射には標準麻酔(麻酔クリーム、シール)が含まれています。また、注入後の検診費用も含みます。
ジュビダーム・シリーズ
- ヴォルベラXC1ml
- 80,000円
- ボリフトXC1ml
- 80,000円
- ボリューマXC1ml
- 80,000円
※ 別途、消費税
レスチレン・シリーズ
- ビタールライト(目元)1ml
- 40,000円
- ビタールライト(その他)1ml
- 30,000円
※ 別途、消費税
万一の時のために
TROUBLE
ヒアルロン酸注射を受けて万一何かしら問題を引き起こした場合は、症状に応じた適切な対処が必要です。
状況によっては早急に対応しなければならないこともあります。ヒアルロン酸注射後にお渡しする注意事項の用紙を参考にしていただき、不安な点が生じたらオンコールまですぐにご連絡下さい。当院は24時間のオンコール体制で治療後のサポートをしています。
ヒアルロン酸注射に関する
疑問や不安にお答えします。
FAQ
Q:ヒアルロン酸注射を受けてまだ残っている状態でも隆鼻術(プロテーゼ)を受けることはできますか?それとも隆鼻術を受けるつもりならヒアルロン酸注射はしないほうが良いのでしょうか?
基本的に隆鼻術を近いうちに受けることを考えているのであれば、ヒアルロン酸注射はしないほうが良いです。隆鼻術を周囲に隠す目的などで、一時的にヒアルロン酸注射をする方もお見えになりますが、その場合、必要に応じてヒアルロン酸分解注射を隆鼻術の数日前に行ってから隆鼻術を行う場合もございます。
いずれにせよ。隆鼻術を受けることを決めていて、手術を受けるまでの時間が短いのであればヒアルロン酸注射はお勧めしません。
Q:シワ(おでこ)取りをしたいんですが、ヒアルロン酸注射で良いというところもあれば、ヒアルロン酸はダメっていうところもあります。その違いってなんですか?
おでこのシワは本来はコラーゲン注射が適しています。皮膚の薄い部分にまで細かく注射できるメリットがあるためです。ただし、ヒアルロン酸でもレスチレン・ビタールのように浅い層への注入が可能なヒアルロン酸であればその限りではありませんし、場合によってはボトックスをお勧めする場合がございます。
Q:首の皺に対してヒアルロン酸注射は効果がないんですか?ヒアルロン酸注射を断られたことがあります。それは技術がなかったと考えたほうが良いですか?
首へのヒアルロン酸注射ですが、賛否あるのは事実です。ヒアルロン酸注射は製剤によっては注入後に水分を取り込む作用があるため皮膚の薄い部分に注入すると、数時間後に膨らんでしまう場合があります。そのためシワの直下にはヒアルロン酸を注入しないこともあります。水分の吸い込みの少ないヒアルロン酸は全て未承認ですのでクリニックによっては取り扱いのない場合もあり、その場合は断られることもあるでしょう。技術の問題ではありません。
最後に
ヒアルロン酸注射は外科手術に比べ手軽で容易に導入しやすい美容治療であることに違いはありません。
注入してボリュームを足すだけなので万能治療のように思えるかと思いますが、実はヒアルロン酸注射は万能的な治療ではありません。
なぜなら皮膚の硬さや伸びというのは人によって全く違います。皮膚が伸びやすい人もいれば、伸びない人もお見えになります。ヒアルロン酸注射は皮膚の伸びによって得られる結果は大きく違いますし、むやみに大量に注射してしまうと横方向や下側に広がってしまい、希望しているような形に仕上がらないリスクも十分あり得るのです。
また注入してはいけない部位もあります。実は「鼻先」。ここは非常に危険です。鼻先は皮膚も硬くヒアルロン酸を注入しても表面の形状として形を整える作用はほとんどありません。さらに血流の障害を引き起こしやすく、最悪の場合、鼻先の組織が壊死して取り返しのつかない結果に結びつく可能性が極めて高いんです。
医師であれば誰でもその程度の解剖は理解しているはずなのですが、トラブルが後を絶たない実情を考えると恐怖すら感じます。鼻先については絶対に注入してはいけないと考えて良いでしょう。
美容外科によってはヒアルロン酸注射は全てを叶える夢のような治療という表現をしているところもありますが、決して万能では無いということは理解しておく必要があるのです。