線維芽細胞注入療法

再生医療 線維芽細胞注入とは?

線維芽細胞注入の特徴と再生医療の手法・手順を詳しく解説

肌にハリ・ツヤがない、ちりめんジワが気になる、目の下のクマが気になるなど、お肌の元気を感じられない!という方もいらっしゃるでしょう。こんな悩みにお肌の内側から元気を取り戻すには、「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」の働きがとても重要です。
ご自身の皮膚から採った線維芽細胞を血液(血清)を用いて培養して増やし、お肌の中に注入することで、コラーゲンなどを産生してくれます。そうすることで、皮膚のシワ・たるみなどを修復することが期待できます。
この記事では、線維芽細胞注入(自家培養線維芽細胞注入)について、線維芽細胞の重要性や培養方法などをくわしく解説します。


線維芽細胞(せんいがさいぼう)とは?

線維芽細胞は、皮膚(真皮)や皮下組織の構成成分で、お肌にとても重要な、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを産生する細胞です。お肌にハリやツヤがあるのは、線維芽細胞があるからです。しかし、老化や紫外線などのダメージにより、線維芽細胞は少なくなってしまいます。

線維芽細胞は肌構造を支える重要な細胞

お肌(皮膚)は主に、「表皮」「真皮」の2層構造になり、「真皮」の部分に線維芽細胞が存在しています。線維芽細胞は美肌のもとである、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを産生する細胞です。お顔などの瘢痕(はんこん)、陥没変形(ニキビあとなど)にも、本治療法は用いられています。

線維芽細胞が少なくなるとどうなる?

線維芽細胞が少なくなると、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンの産生が減少します。その結果、シワやたるみなどの老化現象やお肌の乾燥などにつながります。
ハリやツヤがある透明感のある潤ったお肌の維持、お肌の修復をするには、線維芽細胞が欠かせません。特に、エラスチンが年齢と共に減少することは、シワの原因になります。


線維芽細胞を増やす方法

線維芽細胞を確実に増やす方法は、肌の再生医療である線維芽細胞注入以外にありません! ご自身の皮膚と血液(血清)を用いて線維芽細胞を培養し(増やす)、お肌の中に注入することが最も確実に効果を得られる治療法です。

再生医療:線維芽細胞注入

再生医療とは、自然に再生できない組織や細胞、臓器を再生させ、機能を回復させる先端医療です。当院でも、再生医療として細胞を用いた治療を行っています。治療に用いるのは、肌の中でコラーゲンの再構築やヒアルロン酸を作り出せる、唯一の細胞である線維芽細胞です。
細胞は自然には再生せず、20歳を過ぎると線維芽細胞の減少が加速し、50歳を過ぎる頃には20歳の半分になるといわれています。そのため、肌はどんどん老化していきますが、線維芽細胞の注入(線維芽細胞を増やす)を行うことにより、お肌のハリやツヤ、潤いの改善が期待できます。

生活習慣とスキンケア

線維芽細胞が増えたと効果を実感できるほどの確実性はありませんが、少しでも線維芽細胞を留めておくために、生活習慣やスキンケアへの心がけは重要といえます。

睡眠不足や極度なダイエットで、身体(お肌も)が栄養不足になりがちです。お肌には、たんぱく質を中心とした栄養バランスの良い食事やストレスの軽減、適度な運動、睡眠がとても大切です。

季節を問わず、冷暖房によるお肌の乾燥には気をつけてください。肌荒れや乾燥ジワの原因にもなります。なるため、日頃のスキンケアでお肌の保湿をしっかり心がけしましょう。
併せて、UVケアもしっかりと行うことが大切です。紫外線によって、線維芽細胞を攻撃する活性酸素が皮膚に増えます。そのため、特に夏場は日焼け止めをこまめに塗り直し、日傘や帽子などでなるべく紫外線を浴びないように気を付けましょう。



線維芽細胞注入の概要と治療できる部位

ご自身の皮膚と血液(血清)を用いて線維芽細胞を培養し、真皮層へ注入する最先端の若返り治療です。ご自身の皮膚と血液(血清)を用いるため、拒絶反応が起こることなく若返りが期待できます。

線維芽細胞注入とは

ご自身の皮膚のごく一部を採取して、線維芽細胞を培養して増やしたのち、真皮層へ注入するという治療です。老化によるシワ・たるみの改善、瘢痕や陥没変形(ニキビあと等)の治療ができます。
注入する細胞はご自身のものなので、拒絶反応(体内のものを異物と認識して排除すること)を起こすことなく安心して受けられる治療です。
実際の治療では、顔面のシワに培養線維芽細胞を注入した後、最短1ヶ月、通常3~6ヶ月で改善を認め、最長1年3ヶ月の経過観察で効果の持続を認めています。また、皮膚超音波断層検査では、真皮層が密になっていたことが報告されています(上田実、再生医療と美容、南山堂2007)。

治療できる部位

・おでこ ・目元 ・頬(頬全体・ほうれい線) ・口元 ・首 ・手の甲
線維芽細胞注入は1部位から可能です。
 顔全体は4部位(おでご・目元・頬・口元)になります。

線維芽細胞注入のリスクと副作用

・注入後、赤みや腫れは当日~数日で引く
・小さな内出血が現れることもあるが、1~2週間で消失する
・注入後のエステの施術やレーザー治療などは14日以上空ける

線維芽細胞再生はこんな人におすすめ

  • 肌にハリや弾力がない
  • 肌がくすんでいる
  • ちりめんジワが気になる
  • 潤い・ツヤのある肌に戻したい
  • 肌の乾燥は気になる
  • 目の下のクマが気になる
  • 年齢を隠せない首や手の甲など

線維芽細胞注入(自家培養線維芽細胞注入)の流れ

ここでは、線維芽細胞を注入するまでの一般的な流れとして、カウンセリングから検査、培養期間、注入、アフターケアまでをご案内します。ご自身のスケジュールと突き合わせて、ご検討ください。

STEP1
カウンセリング

肌の状態を観察し、専門医が線維芽細胞による再生医療についてくわしく説明をします。



STEP2
血液検査

再生医療に必要な検査を行います。



STEP3
採取

耳の裏側から、数ミリの皮膚と培養に必要な血液を採取します。



STEP4
培養

採取した皮膚片から線維芽細胞、血液から血清を抽出し、培養技術を用いて大量に増殖させます。 注入までの培養期間は、初回は2ヶ月前後、2回目以降は1ヶ月前後かかります。



STEP5
細胞注入

麻酔クリームが効いた肌に、注射器や水光注射の機械を使って、培養した線維芽細胞を注入します。
少しでも痛みを和らげるために、細針の使用や笑気麻酔(吸入麻酔)をすることも可能です。

STEP6
アフターケア

注入直後はお肌を冷やし、化粧水・保湿ジェル・クリーム・日焼け止めを塗布し、終了です。
注入後、赤みや腫れは当日〜数日で引きますが、内出血が現れることがあります。個人差はありますが1〜2週間程度で消失します。





再生医療 線維芽細胞注入にかかる費用はどれくらい?

注入が可能な部位は、おでこ・目元・頬・口周り・首・手の甲の6部位です。
一度に多くの細胞を注入したい方には、通常より約1.5倍の量を培養し注入ができる、線維芽細胞注入プレミアムもご用意しています。料金についてはこちらをご覧ください。
なお、2回目以降は、線維芽細胞培養費が110,000円引きになります。

培養に必要な血液検査17,600円
初回線維芽細胞培養費(1部位)440,000円
1部位追加ごとに110,000円
プレミアム線維芽細胞培養費(1部位)660,000円
1部位追加ごとに132,000円
注入料37,400円
吸入麻酔6,600円


<例1>顔全体(4部位)線維芽細胞注入の初回合計費用
培養に必要な血液検査17,600円
初回線維芽細胞培養費(1部位)440,000円
培養部位 3部位追加330,000円
注入料37,400円
吸入麻酔6,600円
合計831,600円


<例2>顔全体(4部位)線維芽細胞注入プレミアムの初回合計費用
培養に必要な血液検査17,600円
プレミアム線維芽細胞培養費(1部位)660,000円
培養部位 3部位追加396,000円
注入料37,400円
吸入麻酔6,600円
合計1,117,600円

線維芽細胞注入で理想の肌へ

線維芽細胞は、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを産生してくれる、お肌にとても重要な細胞です。お肌にハリ・ツヤ・潤いをあたえるほか、目の下のクマ・ちりめんジワなどにも効果があります。
また、お肌の再生医療として、老化を遅らせる老化予防の期待ができます。レーザー治療やピーリングなどと違い、お肌の細胞を若返らせてくれる最先端の治療です。お肌の再生医療についてご興味がありましたら、ぜひ慶友形成クリニックにご相談ください。


下眼瞼脱脂

クマ・たるみはレーザー治療で根本的に解消することができ皮膚に傷も残りません。

下眼瞼切開

下眼瞼切開で目の下のたるみを切除して引き上げることで、根本的に解決できます。

ヒアルロン酸注射

年齢を重ねるにつれ生じる目の下のたるみやクマ、ハリのなさ。ヒアルロン酸注射はこれらのお悩み解消に効果的です